電子契約に関する法律について徹底解説!導入時の注意点とは

公開日:2022/09/15   最終更新日:2022/11/10

電子契約に関する法律
近年、ペーパーレス化の促進やテレワークの増加により、今までは対面や郵送でやり取りをしていたさまざまな契約も、インターネット上で完結する電子契約の形態が増えてきました。スピーディーで簡単というメリットがある反面、導入する側としては注意しなければならない点もあります。今回は、そんな電子契約に関する法律について解説します。

電子契約に関する主な法律

電子契約に関する法律といっても、一部関わりがあるものを含めると、かなり多くの法律が該当します。今回は、多くの電子契約に関わる法律のなかでも、主だったものをピックアップし、紹介します。

一つ目は「電子帳簿保存法」です。電子契約に関する法律というとこちらを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

正式には「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」といいますが、あまりにも長いので、こちらでは、電子帳簿保存法とします。

これは、今まで原則7年間紙で保存しなければならなかった契約書や注文書、領収書などの書類を、要件を満たせば電子データとして保存することが認められるという法律です。

1998年の施行から改正が重ねられ、2022年1月の改正では、要件緩和がかなり進んだため、今後のペーパーレス化を大きく促進させるきっかけになるといえます。

二つ目は「電子署名法」です。こちらも正式名称は「電子署名および認証業務に関する法律」ですが、こちらでは、電子署名法とします。

これは、今まで、印鑑や自署による署名でなければ認められなかった契約などが、電子署名でも認められるようになりました。この法律があることで、安心して電子契約を導入できるようになったという所がポイントです。

三つ目は「IT書面一括法」です。正式には「書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法律」です。

金融庁や総務省、財務省などの主だった省庁で所管する法令について、従来は書面交付だったものを電子データに変えることを認めた法律です。これにより、各法令が一括して修正されました。

四つ目は「e-文書法」です。これは「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」と「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行にともなう関係法律の整備等に関する法律」を合わせた通称で、議事録など税務関係書類以外の電子データ保存を対象にしています。

電子契約を導入することで解決できるトラブル

いくらペーパーレス化が進んでいるとはいえ、今でも紙ベースの保管や契約をおこなっている企業にとって「紙から電子データへの移行は大変」となかなか電子データ化へ踏み出せない方もいるでしょう。

そんな方に知ってほしいのが、電子契約を導入することで、解決できるトラブルがあるということです。一つ目は「無権代理契約の防止」です。

無権代理とは、契約する権利や権限がないにもかかわらず、契約行為をおこなうことを無権代理といいます。これは、契約後トラブルに発展する可能性が高く、そもそもその有効性も問題視されています。

電子契約で権限や承認機能などを設定しておくことで、無権代理の発生リスクを大幅に抑えることができます。二つ目は「契約締結業務遅延トラブルの防止」です。

当事者間では、契約内容に合意しているものの、すぐに仕事を開始する必要があり、契約締結があとになってしまうということも実際にあります。

そんな時、電子契約であれば、契約書類を郵送し、捺印してもらったうえで、返送してもらうという流れではなく、インターネット上で即時やり取りできるので遅延リスクを大幅に減らすことができます。

三つ目は「契約内容の矛盾や確認漏れの防止」です。長期にわたる契約書の場合、双方合意の上で契約書を更新することがあります。この際、過去の内容と矛盾が生じているとトラブルになりかねません。

こうしたトラブル防止のために契約書をデータで管理し、日付等で検索できる仕組みは非常に有効です。

四つ目は「契約書の紛失や情報漏えいの抑制」です。契約書が紙の場合、いつ、誰が閲覧し、持ち出したのかを管理するのは非常に困難です。

この点、電子データであれば、閲覧ログの管理やアクセスそのものを権限設定することで、セキュリティレベルを高めることができます。五つ目は「監査にかかる時間の削減」です。

紙の契約書では、検索機能がないため、監査の際は見落としがないよう一枚ずつチェックする必要があり、膨大な時間がかかります。電子データであれば、チェックにかかる膨大な時間コストの削減につながります。

電子契約を導入するときの注意点

法律でもペーパーレス化を促進させる電子契約は、対象範囲が拡大したり、必須要件が緩和されたりなど、導入を後押しする傾向にあります。

しかし、ポイントをしっかりと理解しないまま、導入に踏み切ってしまうと取引先との調整がうまくいかず契約がなくなってしまうようなトラブルに発展する可能性もあるので、注意が必要です。

ここでは、そんなことにならぬよう、導入時の注意点を解説します。まず何よりも大切なのが「現在の契約先の理解を得ること」です。契約ごとは、当然ながら相手があってのことです。

効率化のため、自社で電子契約化を進めていこうとしても、相手企業の理解がなければ進めることはできません。

社内で電子署名や電子契約システムを導入しようと考えるのであれば、まずは取引先がどの程度、電子契約に理解があるのかを確認する必要があります。次に「契約締結には書面でなければならない契約もある」です。

法律も整備され、今後ますます対象範囲が拡大していく電子契約ですが、契約の中には、書面でならなければならないものもあります。

たとえば「定期借地契約書」や「定期借家契約書」「任意後見契約書」などが代表的なものです。今後の法改正などにより、電子契約の対象になる可能性は充分にありますが、現時点では、一例として挙げたもの以外にも書面でなければならない契約も存在するので、注意しましょう。

まとめ

今回は、今後ますます拡大傾向にある電子契約について、関連する法律と注意点について解説しました。

契約に関することなので、電子契約のシステムを導入するためには、契約相手の理解を得ることや対象ではない契約があることなど、事前に注意しなければならないことはありますが、導入することによるメリットは非常に多いといえます。これを機に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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