電子帳簿保存法とは?施行内容や2022年1月の改正点などを確認!

公開日:2022/10/15   最終更新日:2022/11/10

電子帳簿保存法とは?
近年、法人だけではなく、個人間でも進んでいるペーパーレス化の波。この流れは、今後ますます進んでいくものだといわれています。また、ペーパーレス化を促進するためのさまざまな法整備も進んでおり、とくに2022年1月に改正された「電子帳簿保存法」は、その中心に位置しています。今回はそんな電子帳簿保存法について詳しく解説します。

そもそも電子帳簿保存法とは

ペーパーレス化が進んでいることは実感していても、それに関連する法律である「電子帳簿保存法」について詳しく説明できる方は少ないのではないでしょうか?

そもそも電子帳簿保存法とは、従来、紙で保存しなければならなかった決算書類や紙で受領した領収書、各種帳簿類について、要件を満たすことができれば、電子データで保存してもよいというペーパーレス化を促進させるためのもので、保存する際の要件や保存方法などについて定められた法律です。

この法律自体は、IT化が進む中、デジタル社会に対応することを目的に1998年に施工されました。そこから数回の改正により、電子データ保存が認められる対象範囲の拡大や保存要件の緩和がなされてきました。

それでは、具体的な内容について触れていきましょう。電子データとして保存する方法には、3つのパターンがあり、それぞれ対象となる帳簿が異なります。

一つ目は「電子帳簿等保存」です。分かりやすくいうと、パソコンを使って作成された各種帳簿類は、当然ですが、電子データとして保存できるということです。

具体的には、仕訳帳や総勘定元帳などの「国税関係帳簿」や損益計算書や貸借対照表などの「決算関連書類」、自社で使用している契約書や請求書などの「取引関連書類」などが対象となります。

二つ目は「スキャナ保存」です。もともと電子データではなく、紙でやり取りした書類であってもスキャナで取り込んだり、スマートフォンのカメラ機能を使って撮影したものを電子データとして保存したりすることを指します。

スキャナ保存は、入力期間の制限やタイムスタンプの付与など11項目の要件が設定されているので、その点は注意が必要です。

三つ目は「電子取引データ保存」です。EメールやWeb上での電子取引においてやり取りした電子データは、以前まで紙での保存が可能でしたが、現在は電子取引で受領したデータは電子データでの保存が義務付けられています。

2022年1月以降の電子帳簿保存法改正内容

電子帳簿保存法についての基本的な内容が分かったところで、次に2022年1月以降の改正内容について解説します。今回もペーパーレス化を促進するもので、大きく6項目に分類されます。

一つ目は「事前承認制度廃止」です。今までは、電子帳簿等保存やスキャナ保存をするためには、3か月前までに税務署長へ承認申請書を提出する必要がありましたが、その承認が不要になりました。

二つ目は「タイムスタンプ要件緩和」です。改ざん防止のタイムスタンプについて、要件が緩和されました。

主な改正は、付与期間の延長、スキャニング時の自署不要、訂正等の履歴確認のシステムを利用する場合は、タイムスタンプ自体が不要という点です。

三つ目は「検索要件緩和」です。今回の要件緩和により、検索機能の必須要件が「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3項目のみとなりました。

四つ目は「スキャナ保存後、書面原本の破棄が可能」です。従来は保存後、不正が発生しないよう、定期検査等の再発防止策がありましたが、それが廃止され、書面原本の破棄が可能となりました。

五つ目は「電子取引データの書面保存廃止」です。これは、今まで紙で保管していた電子取引で受領した書類を要件に基づいた方法で、電子データとして保存することを定めた内容です。

六つ目は「不正に対する措置の強化」です。ここまでは、ペーパーレス化を促進するための内容でしたが、緩和されることにより、不正が横行しないよう不正に対しては重加算税がプラス10%などという厳しい措置が適用されることになりました。

このようにペーパーレス化を後押しするものが中心にはなりますが、不正に対するものもあり、内容についてしっかりと理解しておくことが重要です。

改正後の電子帳簿保存法に対応する際の注意点

法令が改正されてから間もない時は、認識の誤りが発生しがちです。ここでは、そうならないための注意点をまとめました。

一つ目は「手書きの帳簿は対象外」です。ペーパーレス化とはいっても、手書きの決算関係書類や帳簿については、電子保存の対象にはなりません。

また、パソコンで作成したものであっても手書きの追記がある場合は対象外となるので、注意しなければなりません。

二つ目は「スキャン保存時」です。スキャン保存するとき、重要書類(資金やモノの流れを示すものなど)は、モノクロではなく、カラースキャンが必須です。

また、縮小することも認められていないので、複数回に分けて原寸大で、スキャンする必要があります。

三つ目は「スキャンデータと紙の両方を保存しなければならないこともある」です。

保存には入力期間があり、その期間内にタイムスタンプまたは、システムへの保存ができなかった場合や読み取り対象の書類がプリンタの最大出力より大きな場合は、電子データと合わせて紙の書類も保存しなければなりません。

最後は「保存環境に注意」です。紙でも電子データでも保存期間は、7年間です。この期間内は、老朽化等によるデータ破損がないよう注意が必要です。

まとめ

電子帳簿保存法は、1998年の施工から数回の改正により、対象となる範囲が広がったことや要件の緩和により、今後ますますペーパーレス化が促進されていくと考えられます。

現在、紙ベースでの保存が中心になっている企業は、これを機に全面的なペーパーレス化に踏み切るのもよいのではないでしょうか。

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